今でもふと思い出す。
私が大学生のとき。
父が歌の発表会に来た。
多感な年頃で、父が来るのが恥ずかしくて、私はイヤな顔をしていたと思う。
発表会本番で失敗することはあまりなかったのに、私自身その日は気に入らない演奏だった。
しょぼくれて父たちのところへ行ったのに、父はとてもとても嬉しそうに「素晴らしかった」と言ってくれた。
普段から、そんなに言葉に出して表現する父ではなかったから、余計に身にしみた。
恥ずかしさなんて捨てて、沢山発表会や演奏会に呼んであげれば良かった。
あの頃に比べたら、少しは聴ける歌になったかな?
いざというときは、いつでも頼もしく、そして、私を応援してくれた。
見ていてくれるかな?今も。
生きていてくれたら、りんりんを私のこと以上に可愛がってくれただろうな。
あの発表会の帰りの夜を、決して忘れない。
無条件に愛して受け入れて育ててくれた父。
感謝して、音楽を続けよう。
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